関わる人の尊厳(Dignity)を大切にする
いのちが限られた人へ届ける訪問演奏
(写真、動画は許可を得て掲載しています)
在宅医療では、単に診察を行いお薬を処方するだけではなく、患者さん、ご家族がたとえ残された時間がわずかであったとしても穏やかな暮らしができるよう、生活全般に気を配り、必要なケアを考えてゆきます。 特に力を入れているのが、解決困難な苦しみ=スピリチュアルペインへの向き合い方です。
患者様、ご家族からのリクエストがある際に、viola/violinをベッドサイドで演奏させて頂くことがあります。以下の点に気をつけながら、在宅での演奏を数年前から実施しています。
○音楽が好きで生演奏を聴くことを積極的に希望されている
○周りのご家族、医療スタッフも演奏に賛同いただいている
○痛みなどの症状がある程度コントロールされている
演奏直後から、患者さんの表情が明らかに変わる、ご家族や医療スタッフとの関係性も変わるなどdignity therapyに近い効果を感じています。
また、楽器が得意な患者さんが、こちらの演奏に促され、自ら楽器を手に取り演奏を披露されるという、奇跡的な場面にも何度か遭遇しました。
こちらが一方的に音楽を提供するのではなく、本人の「これがやりたい」を応援することができたら、、
音楽を通して物語を紡ぐ時間、、それは一瞬だけど永遠に感じる時間です