私の大切な伴走者
エンドオブライフ・ケアの仲間でもあり,訪問看護師としても大変お世話になっている親泊朝光くんと,上質のお酒,料理を楽しみながら沖縄の将来について語り合いました.
彼のコミュニケーション能力,人としての優しさを大変尊敬しています.また,看護師としてもとても優秀で, 安心して患者さんを委ねることができます。
親泊くんは沖縄で生まれ、生後すぐに東京へ移住しました。彼はご両親から愛情をたっぷり注がれて成長しました.
しかし, 彼は20代の頃、将来やりたいことがなかなか見つからず,様々な仕事を転々とされました. 単身でアメリカに留学したり,インドへ一人旅を経験されそこで様々なものを見聞きしました.その日の食べ物を得るのがやっとの状態の人々に接し、自分の悩みは贅沢だなと感じたそうです。しかし、自分の将来を決定づけるような何かには出会うことができませんでした.
ある時、親泊くんは児童養護施設で難病を抱えた赤ちゃんと出会い,その赤ちゃんの死を経験しました. 彼は愛情をたっぷり注がれて育ちました.しかし養護施設にいた子供達はご両親の愛情を享受することができなかったため,自己肯定感の低い子たちがたくさんいました.
「どうせ自分なんか要らないんだ・・」
「自分なんか生まれてこなければ良かったんだ・・」
そんなことを言う子供達を見て、彼は胸が苦しくなりました。
いつしか彼は自分が親から受けた無償の愛情をこういう子供たちに注ぎたいと思いようになりました. 看護の勉強をして看護師になりました.患者さんに寄り添いながら,そのご家族や子供たちにも愛情をもって接しており,患者さん,ご家族からの信頼は絶大です.
また彼は沖縄にエンドオブライフ・ケア(ELC)の活動を紹介してくれました。ファシリテーターと参加者全員で創り上げる地域学習会はすでに4回を数えています。病気や苦しみを抱えていても、住み慣れた地域で穏やかに暮らすことのできる世の中、、そんな社会を私たちは目指しています。
私はちっぽけな存在で、一人では何もできません。
彼のように一緒に走ってくれる人の存在は、どれほど支えになることか。
大切な仲間の存在は、自分に生きる勇気を与えてくれます。